HNHATEBUSCORE 96points 408 · comments 2152026/8/5
Cloudflareが「Cloudflare OS」をOSS公開 — Workers上で1人1エージェント、Sandstormの10年越しリベンジ
Cloudflareが、社員ひとりひとりにエージェントと隔離ワークスペースを配る「Cloudflare OS」をオープンソースで公開した。自分のCloudflareアカウントにデプロイでき、Access・AI Gateway・社内データ連携を自前のポリシーで運用できる。HNでは408ポイント・215コメントを集め、Workersの生みの親Kenton Vardaが「これは10年前の自分のスタートアップSandstorm.ioの作り直しだ」と語ったことで議論が一段深くなった。
WHY THISCloudflareアーキテクチャとcoding agentという2つのfocus領域が真正面から交差する、今回最大のニュース。
💬 議論の論点
賛否がはっきり割れている。肯定側は「アクセス制御をプラットフォーム側が全部持つ設計が良い」「Codex/Claudeアプリの正面からの競合で、Cloudflareが自社インフラを売る導線として筋が通っている」と評価。Kenton Vardaの主張は『全員が自分のコピーを動かすので、欲しい機能はその場でエージェントに足させればいい。SaaSでは原理的にできなかったことがAIで可能になった』というもの。否定側で最も多いのは命名への苛立ちで、「OSじゃないだろ」「コネクタ付きチャットボットに大げさな名前を付けるな」という声が上位を占める。実務側の懸念も鋭く、『問題はエンドユーザーが機能を足せることではなく、12人が各自カスタマイズした結果、誰も互いの出力を読めなくなること(SharePointで見た光景)』という指摘や、「Cloudflareのロックインが怖い」「共有のクラウドLLMを強制されると自分のプロンプトやスキルで差別化できなくなる」という反発がある。実際に試した人からは、Free planでは動かず Dynamic Workers(Workers有料プラン)とR2が要る、という報告も上がっている。
⚖️ Perspectives
「セキュアなサンドボックスがあるからAIに自由にコードを書かせても致命傷にならない」という設計思想は、リモートサンドボックス論(本レポートs04)と同じ方向を向いている。一方で、Cloudflareが最近『自社インフラと密結合したOSS』を連発している(EmDash CMSに続き本件)点は、OSSの体裁を取ったロックインではないかという見方も出ている。
HATEBUZENNSCORE 90users 1142026/8/5
社内利用1位になったSkillと、5本中2本しか定着しなかったSkill — 何をコマンド化すべきかの分水嶺
はてブ114usersを集めた登壇資料は、雑談から生まれた1本のSkillが社内利用1位のツールになるまでの経緯を追っている。同じ日にZennでは、自作Skillを5本作って定着したのは2本だけだったという逆側の記録が出た。両者を並べると「何をSkill化すべきか」の判断基準——頻度が高く、手順が固く、結果の正しさをその場で確認できる作業——が浮かび上がる。
WHY THISSkillの作り方ではなく「作った後に生き残るか」を扱った成功例と失敗例が同日に並んだ、focus領域の中核テーマ。
❓ Quick questions
Q. 定着するSkillとしないSkillの違いは何か。
A. 定着側に共通するのは、①呼び出し頻度が高い、②手順が安定していて毎回ほぼ同じ、③出力の正しさをその場で判断できる、の3点。逆に「たまにしか使わない」「毎回状況判断が要る」作業は、Skillにしても結局プロンプトで書き直すことになり捨てられていく。
Q. 社内で1位になったSkillは何が効いたのか。
A. 資料によれば、特定の誰かの職人技ではなく、全員が毎日ぶつかる定型の詰まりを解いたこと。ツールとしての完成度より「配った瞬間に効果が体感できる範囲の狭さ」が普及を決めている。
HNZENNSCORE 83points 91 · comments 402026/8/5
エージェントハーネスをどう設計するか — DAG型プランナーへのHNの懐疑と、チーム導入前の5軸棚卸し
HNで91ポイントを集めた解説記事は、プランナー・メモリ・サブエージェント・ログを組み合わせた「高度なエージェントハーネス」の作り方をDAG(有向非巡回グラフ)として提示している。同日Zennには、個人で育てたエージェント設定をチームにそのまま持ち込んでよいかを5つの軸で棚卸しした記事が出た。片方はハーネスの理想形、もう片方はハーネスの移植可能性を扱っており、自作ハーネス運用者にとっては対になる読み物になっている。
WHY THIS自前ハーネスの設計と、それを他人に配れる形にする作業は、この重点領域で最も再利用が効く知見だから。
💬 議論の論点
HNのコメント欄は記事より辛口で、実装経験者ほど懐疑的なのが特徴。最も鋭い反論は『これはハーネスではなくエージェント的ワークフローのビルダーだ。しかも著者自身が「これが大抵のケースで機能する証明は本稿にはない」と書いている』というもの。技術的な指摘としては、①LLMは必要以上に細かくタスクを分割しがちで、木を見て森を見なくなる、②JSONを強制的に往復させるとフロンティアモデルでも精度が落ちる、③そもそもDAGに縛らずREPLループにツールを関数として注入した方が、ループも早期脱出も書けて自由度が高い、という3点が繰り返し挙がった。オーケストレーションを自作した複数の参加者が『プランナー・メモリ・ログ・サブエージェント・グラフはどれも単体では魅力的に見えるが、互いに絡み合っていて、結局すべてがメインのコンテキストウィンドウにオーバーヘッドとして乗る』と証言している点は重い。一方で建設的な派生案として、『批評役(critic)を各段階に置き、issue → plan → pull request という成果物単位でしか次に進めない設計にしている』という実装例も共有された。「ベンチマークはあるのか。効果がありそうな施策が交絡で逆効果になるのはハーネス開発ではよくある」という要求が、この分野の現状をよく表している。
⚖️ Perspectives
ハーネスを厚くするほど賢くなるという直感に対し、コメント欄の実務者は「LLMを使わない部分をどこに置くか」と「結果の検証をどう機械化するか」の方が効くと主張している。個人の生産性が上がったハーネスをチームに配ると、暗黙の前提(ディレクトリ構成・権限・命名規則)が壊れて逆効果になりうる、というZenn側の指摘とも整合する。
REDDITHNZENNSCORE 782026/8/6
Claude Codeに「作業ディレクトリを消せ」と命じるペイロードが実在 — サンドボックス隔離とSecurity Guidance Pluginが同時に話題に
r/ClaudeAIに、あるサイトがClaude Codeに対して「作業ディレクトリを消去せよ」という指示を仕込んだコンテンツを返してきた、というプロンプトインジェクションの実例報告が上がった。同じタイミングでHNには「coding agentはリモートサンドボックスで動かすべきだ」という設計論が、Zennには公式のSecurity Guidance Pluginを導入して脆弱性の作り込みを防ぐ話が出ている。攻撃・隔離・作り込み防止という3つの層が一日で揃った形になる。
WHY THISエージェントに実行権限を渡している以上、被害の実例と隔離手段はセットで押さえておく必要があるため。
⚖️ Perspectives
ローカル実行派は「サンドボックス越しでは開発体験が落ちる」と主張し、リモート隔離派は「エージェントが読む外部コンテンツは全部が信用できない入力なのだから、権限の方を落とすしかない」と反論する。Claude Code側も v2.1.222 で worktree 隔離セッションがメインチェックアウトに破壊的gitコマンドを撃てる問題を修正しており(本レポートのRELEASE WATCH参照)、隔離の粒度はツール側でも現在進行形で詰められている。
💡 Did you know?
プロンプトインジェクションの厄介さは、攻撃コードがコードとして存在しない点にある。ペイロードは単なる日本語や英語の文章であり、静的解析にも署名照合にも引っかからない。だからこそ「入力を検査する」ではなく「実行できる範囲を狭める」方向の対策が主流になりつつある。
HNSCORE 79points 108 · comments 622026/8/5
Warpが「Warp Agent CLI」を投入 — ターミナル会社が自前エージェントを作る是非にHNが62コメント
ターミナルアプリのWarpが、CLIのcoding agent「Warp Agent CLI」を発表した。CLIで始めた作業をクラウドに引き渡し、ノートPCを閉じても継続・Webから監視や介入ができる「cloud agent handoff」を売りにしている。HNでは108ポイント・62コメントを集めたが、既存ユーザーからの反応は好意的とは言いがたい。
WHY THISClaude Code / Codex CLIに次ぐ選択肢が増えるかどうかは、ハーネス移植性の観点で直接影響するため。
💬 議論の論点
最も繰り返された疑問は「なぜどの会社も既存エージェントと連携せず自前で作り直すのか」。課金面の指摘も具体的で、『多くの開発者がClaude CodeやCodex CLIを使う最大の理由はサブスクで従量課金を避けられるからで、Warp Agentではそれができないのでは』という声が上位に来た。差別化についても『「他にできないことをやるCLIエージェント」と書いてあるが、製品説明を読んでも独自な点が見当たらない』と手厳しい。既存ユーザーの不満は一貫していて、「ただのターミナルだった頃のWarpは好きだったが、AI寄りになるほど本体のターミナル機能がバグりだしてWezTermに戻った」「先日はlsがAIコマンドと解釈されて実行できなかった」「最近のWarpは重い」といった証言が並ぶ。cloud agent handoffについては『サードパーティのバイナリなしでSSH先に対してエージェントを走らせられると宣伝しているが、ではcloud agentはどう動くのか。自社バックエンド経由でシェルを通しているならまずいのでは』という技術的な突っ込みも出た。擁護派は「AI機能はオフにできる」「失敗したコマンドを賢く直してくれる機能は他で代替できない」と述べている。
ZENNSCORE 782026/8/5
git worktreeでエージェントを止めない並列運用と、特定サブエージェントへの委任集中を自己修復するループ
git worktreeで作業ツリーを分け、エージェントの待ち時間をゼロにする運用手順の記事が出た。もう1本は、マルチエージェント構成で委任が特定のサブエージェントに偏る問題を、自己改善ループで是正した記録である。並列化すると次に効いてくるのが負荷の偏りなので、この2本は実質的に前編・後編の関係にある。
WHY THISworktree並列とマルチエージェント委任は、これまでのお気に入り履歴で最も反応が強かった2トピックの続報。
❓ Quick questions
Q. worktreeを分けるとエージェント運用の何が変わるのか。
A. 1本のブランチを共有していると、片方のエージェントがビルドやテストを走らせている間もう片方が待つか、作業ツリーを壊す。worktreeを分ければ物理的にディレクトリが別なので、同じリポジトリのまま完全並列で走らせられる。Claude Code側も v2.1.222 でworktree隔離の穴(メインチェックアウトへの破壊的git操作)を塞いでいる。
Q. 委任が偏るとなぜ困るのか。
A. 特定のサブエージェントに仕事が集中すると、そのエージェントのコンテキストだけが膨張して精度が落ち、他は遊ぶ。並列化の投資が回収できないうえ、偏った側が失敗すると全体が止まるという単一障害点にもなる。
ZENNLOBSTERSSCORE 772026/8/5
エージェントの「無駄」を測る3本 — cclensによる可視化、キャッシュ維持コスト8倍問題、1,500ノートでも膨らまない検索層
Claude Codeの無駄を可視化するツール cclens が公開され、Zennとlobstersの両方で拾われた。同じ日に「エージェントワークフローのキャッシュ維持コストは8倍払いすぎている」という計測記事と、1,500ノートのMarkdownを検索層として分離してコンテキストを圧迫させなかった実装記事が出ている。3本とも主張は同じで、感覚ではなく数字でトークンの行き先を押さえろ、ということだ。
WHY THISLLMの課金・計測はfocus領域であり、可視化ツール・キャッシュ課金・コンテキスト設計の3層が同日に揃うのは珍しいため。
⚖️ Perspectives
コスト削減の打ち手は大きく3つに分かれる。①測る(cclensのように何にトークンが消えたかを可視化する)、②キャッシュの持ち方を変える(keepaliveの間隔を最適化すれば同じ効果を1/8のコストで得られるという主張)、③そもそも読ませない(全文をコンテキストに載せず検索層を挟む)。効果が大きい順は普通③→②→①だが、①をやらないと②③の効果が測れないので順番は逆になる。
💡 Did you know?
プロンプトキャッシュは書き込みが読み出しより高い課金体系のため、「キャッシュを維持するために定期的に叩く」運用は、間隔を間違えると素直に毎回書き直すより高くつくことがある。8倍という数字はこの間隔設計の失敗コストを指している。
ZENNSCORE 752026/8/5
増えすぎたカスタムエージェントをfrontmatterから自動一覧化 — launchdで週1回INDEX.mdを更新する
サブエージェントを増やしていくと、どれが何をするのか本人にも分からなくなる。この記事は各エージェント定義のfrontmatterを読んでINDEX.mdを自動生成し、launchdで週1回走らせて常に最新に保つ仕組みを紹介している。棚卸しを人間の意志ではなくスケジューラに担わせる点が実務的だ。
WHY THIS定義ファイルを唯一の出典として一覧を機械生成する方式は、skill・hook・エージェントが増えた環境でそのまま転用できるため。
💡 Did you know?
この手の「定義から目次を生成する」仕掛けは、手で書いた一覧が必ず腐るという経験則への対策である。同じ発想はSKILL.mdやAGENTS.mdの管理にも効き、frontmatterを構造化しておくほど後から機械が読める余地が増える。
ZENNSCORE 722026/8/4
Claude Codeを非エンジニアに配る実務 — 権限設計の勘所と、81万件のデータ処理を自動化した非エンジニアの記録
Claude Codeをチームに配るときの権限設計と非エンジニア向け配布の実務をまとめたZenn Bookが公開された。もう1本は、非エンジニアがClaude Codeで81万件のデータ処理を自動化するまでの記録で、配る側と配られる側の視点が対になっている。権限を絞りすぎれば使われず、緩めれば事故るという配布の本質的なジレンマが具体的な設定値の話として書かれている点が有用だ。
WHY THIS権限設計は個人利用では顕在化せず、配布した瞬間に一番高くつく論点だから。
⚖️ Perspectives
非エンジニアに配る際の対立軸は「許可リストを厳しくして安全側に倒す」か「許可プロンプトを減らして体験を優先する」か。前者は使われずに終わるリスク、後者はs04で見たようなプロンプトインジェクション由来の事故リスクを負う。実際の落としどころは、読み取り系を広く許可し、書き込み・ネットワーク・破壊的コマンドだけを個別承認に残す構成になることが多い。
ZENNSCORE 722026/8/5
Claude CodeのBashが突然使えなくなるE2BIGエラーの正体 — worktree環境で環境変数が限界を超える
Claude CodeでBashツールが突然使えなくなるE2BIGエラーを、原因まで掘り下げた調査記録である。E2BIGはexec時に引数と環境変数の合計サイズがカーネルの上限を超えたときのエラーで、worktreeを多用する構成で踏みやすい。エラーメッセージからは何も分からない類の障害なので、同じ症状に当たったときの検索先として価値がある。
WHY THISworktree並列運用(s06)を進めるほど遭遇確率が上がる実害系の不具合で、原因が特定されている記事は貴重だから。
💡 Did you know?
E2BIG(Argument list too long)はLinuxで古くからある制限で、execve に渡せる引数+環境変数の総量にカーネル側の上限がある。`xargs` が存在する理由そのものであり、シェルスクリプトで `find ... | xargs` を書く習慣はこの制限への回避策として広まった。
ZENNSCORE 712026/8/4
着手前に仕様を固める運用2本 — 1問1答で質問させる方式と、「指示書は4日で腐る」という再実測の教訓
実装に入る前にClaude Codeへ1問1答で質問させ、仕様を固めてから作らせる運用の紹介記事が出た。もう1本は、AIへの作業指示書が4日で陳腐化しており、着手前に現状を測り直したことで的外れな作業を防げたという記録である。前者は着手前の情報を増やす話、後者は着手前の情報を疑う話で、順序としてはこの2つが噛み合う。
WHY THIS自律的に走らせるほど「間違った前提で完走される」損失が大きくなるため、着手前の検証手順は投資対効果が高い。
❓ Quick questions
Q. なぜ指示書が4日で腐るのか。
A. 指示書に書いた前提(ファイル構成、依存バージョン、未修正のバグ、他のPRの進行状況)は、自分や他のエージェントが作業するたびに変わる。書いた時点では正しかった内容が数日後には実在しないファイルを指しており、エージェントは疑わずにその前提で完走してしまう。
Q. 1問1答方式は何が違うのか。
A. まとめて質問させると、モデルは自分で埋められそうな空白を勝手に埋めて質問を省く。1ターン1問に制限すると、回答を見てから次の問いを決めるので、曖昧なまま実装に進む経路が塞がれる。
LOBSTERSREDDITSCORE 70points 124 · comments 342026/8/5
rust-lang/rustが公式LLMポリシーを採択 — 趣味コミュニティがLLMに強く抵抗する理由を論じた記事と同時に浮上
rust-lang/rustがLLM利用に関する公式ポリシーを採択し、コントリビューションのルールとして明文化した。lobstersで124ポイント、r/programmingでも同時に上位に来ている。同じ数日のうちに「なぜ趣味のプログラミングコミュニティはLLM利用にここまで攻撃的なのか」を論じた記事も広く読まれており、大規模OSSの制度化と草の根の感情論という2つの層で線引きが進んでいることが分かる。
WHY THIS生成コードをどこまで受け入れるかのルールが主要OSSで制度化され始めたことは、エージェントを使って外部へPRを出す側に直接効いてくるため。
⚖️ Perspectives
推進側は「禁止しても検出できないのだから、開示と責任の所在をルール化する方が現実的」と主張する。抵抗側の論点は品質ではなく動機で、趣味コミュニティにとってコードを書く行為そのものが目的なのに、成果物だけを差し出す参加者が増えるとレビュー負荷だけが一方的に増える、という構造を突いている。
HNSCORE 70points 125 · comments 562026/8/6
Webhookの谷 — 「状態同期をwebhookでやるな」にHNが56コメント、Stripe/QuickBooksの実害報告が集まる
webhookには「副作用を起こす」用途と「相手のデータのコピーを正しく保つ」用途があり、後者に使うと必ず破綻する、と論じた記事がHNで125ポイントを集めた。著者の提案はカーソル付きのフィード(SCROLL)をプロバイダ側が用意することで、消費側が取りこぼしを自力で回復できるようにするというもの。バックエンド設計の定番の落とし穴が具体例つきで整理されている。
WHY THISAPI設計・状態同期はバックエンド設計の関心領域で、コメント欄に実運用の失敗談が大量に集まっている密度の高い議論だから。
💬 議論の論点
コメント欄は同意と反論が半々。最も本質的な同意は『webhookはat-least-onceでもat-most-onceでもなく順序保証もない。データが本当に大事ならUDPのようなベストエフォート配送として扱うしかない』というもの。実害報告も具体的で、StripeやQuickBooksのAPIで「作成時にエラーが返るのに実際には作られている」ため毎回確認が必要になった、という証言が並ぶ。一方の反論は2つ。①提案されているフィード方式は要するに差分の突き合わせ(incremental reconciliation)であって新規性はない、②pushをpullに変えると「データが変わったかどうか」を知る手段が消えるので、消費側は悲観的にポーリングし続けることになる、という指摘だ。『カーソルはプロバイダから見ればどのイベントを指すのか。結局タイムスタンプへの対応表という外部状態を管理することになる』という設計上の突っ込みもある。webhook配信サービスSvixの中の人からは、FIFOエンドポイント・ポーリングエンドポイント・ストリームという3方式を用意して用途ごとに選ばせている、という実装解が共有された。
HATEBUSCORE 68users 1102026/8/5
増田亨「今こそ聞きたいソフトウェア設計 ドメイン駆動設計再入門」がはてブ110users
『現場で役立つシステム設計の原則』の増田亨氏によるDDD再入門の登壇資料が、はてなブックマークで110usersを集めている。DDDが流行語として消費されたあとに、あらためて何が本体だったのかを整理し直す構成になっている。エージェントにコードを書かせる時代に、人間が持つべき設計語彙は何かという文脈でも読める。
WHY THISバックエンド設計全般は継続的な関心領域で、AI生成コードのレビュー基準を言語化する材料になるため。
⚖️ Perspectives
エージェントに実装させる前提だと、DDDの価値は「実装パターン集」から「意図を伝える語彙」へ移る。境界づけられたコンテキストやユビキタス言語は、人間同士の合意形成のためのものだったが、いまはエージェントへの指示の粒度を決める道具としても機能する。逆に、エンティティや値オブジェクトといった実装パターンだけを模倣させると、コード量だけが増える結果になりやすい。
HATEBUHNSCORE 68users 1462026/8/5
深津貴之「AI駆動開発は農業と区別がつかなくなる」と、HNで叩かれた「AIプログラミングの正直なレビュー」
深津貴之氏の「高度に進化したAI駆動開発は、農業と区別がつかなくなる」がはてブ146usersを集めた。種を蒔いて環境を整え、育つのを待って収穫するという比喩で、制御から環境設計へ重心が移ることを論じている。同時期にHNでは、AIプログラミングを批判的にレビューした記事がコメント欄で激しく反撃を受けており、この技術に対する評価がまだ大きく割れていることが分かる。
WHY THISAI駆動開発の語り方が「操作」から「栽培」へ移りつつある一方、その評価が二極化している現状を1組で把握できるため。
💬 議論の論点
HN側の批判記事(3,300語)へのコメントは擁護より反発が優勢だった。最も多い反論は『5か月前にLLM開発への態度を決めて、それ以降の現実を見ていない人の文章に読める』『フロンティアモデルを使える予算のない組織にいるのでは』というもので、記事中のMonoフレームワークの誤りの例も「今のモデルならReactでもSwiftUIでもUnityでも問題なく書ける、それで良いコードが出ないならスキルの問題だ」と切り返されている。逆に評価する声は『単純で肥大したエンドユーザーアプリを作るだけでなく、コードを掘って性能最適化まで踏み込む人だからこそ、AIが全部は書けないことに気づいている』という点を挙げる。コスト面の記述は反対派にも支持されており、『前職では月20ユーロのプロファイラのライセンス更新を毎年戦って勝ち取っていたのに、今は非プログラマまで全員がClaudeのサブスクを持っていると聞いた』という一節が「過小評価されている名言」として引用された。「自分の専門分野についてAIは常に間違ったことを言う。幸い、よく知らない分野については常に正しい」という皮肉のツイート引用も添えられている。
LOBSTERSSCORE 50🎲 SERENDIPITYpoints 122 · comments 22026/8/5
Rustの次世代借用チェッカーPoloniusがnightlyで有効に — 10年越しの再設計がalpha段階へ
Rustの借用チェッカーを根本から作り直すPoloniusが、nightlyでalphaとして有効化された。現行のNLL(非字句ライフタイム)では拒否されてしまう正しいプログラムを通せるようになる、長年の課題への回答である。lobstersで122ポイントを集めた。
WHY THIS興味プロファイルの外だがコンパイラ実装の質が極めて高く、静的解析で何をどこまで保証できるかという問いはエージェント時代の検証設計にも通じるため提示する。
💡 Did you know?
Poloniusという名前はハムレットの登場人物に由来し、借用チェックを「制御フローグラフ上の位置」ではなく「ライフタイムの集合」として捉え直す設計を指す。Rustの借用チェッカーはこれで3世代目にあたり、初代のAST基準、2代目のNLL、そして今回のPoloniusと、いずれも『安全なプログラムを誤って拒否する』範囲を狭める方向で進化してきた。
HATEBUSCORE 50🎲 SERENDIPITYusers 992026/8/4
なぜ<p>の中に<div>を入れられないのか — HTMLパーサ仕様の歴史をLegalscapeが掘る
`<p>`要素の中に`<div>`を書くとブラウザが勝手に段落を閉じてしまう挙動を、HTML仕様のパースアルゴリズムまで遡って解説した記事である。「そういうものだ」で済ませていた制約に、明文化されたルールと歴史的経緯があることが分かる。はてブ99usersを集めた。
WHY THIS興味プロファイルの外だが、仕様の条文まで降りて挙動を説明する姿勢が良質で、日々書いているHTMLの前提を1つ更新できるため提示する。
💡 Did you know?
HTMLのパースは「壊れた入力でも必ず何らかのDOMを作る」ことが仕様で義務づけられている稀な言語仕様である。XMLがエラーで停止するのに対し、HTML5は現実のWebに存在する不正なマークアップの扱いまで含めて完全に規定した。`<p>`の自動クローズはその復旧規則の一例にすぎない。
RELEASE WATCH
anthropics/claude-code
- v2.1.222 2026/8/5
worktree隔離セッションとそのサブエージェントがメインチェックアウトに破壊的なgitコマンドを撃てた問題を修正し、隔離をファイル編集とBashの全セッション種別に適用した。PreToolUseの自動許可フックがバックグラウンドタスクのツール制限を迂回する不具合、Team/Enterpriseの`/usage-credits`誤表示、HTTPSプロキシ配下での起動時接続チェックのハングも修正されている。
- v2.1.221 2026/8/4
VSCode向けにツール実行を折りたたむFocus view(Ctrl+Alt+F)を追加。Linux/WSLのサンドボックスに認証情報ファイルの`mode: "mask"`が入り、サンドボックス内のコマンドにはダミー値を読ませて実際の値は送信時にプロキシが差し替えるようになった(macOSは`deny`にフォールバック)。
- v2.1.220 2026/7/25
バグ修正と安定性の改善のみ。
- v2.1.219 2026/7/25
Claude Opus 5(`claude-opus-5`、1Mコンテキスト、fast modeは$10/$50 per Mtok)を追加し既定のOpusに設定。サンドボックスで許可リスト外ホストを確認なしに拒否する`sandbox.network.strictAllowlist`、`/add-dir`後に発火する`DirectoryAdded`フック、headless時の`mcp_server_errors`通知なども追加された。
- v2.1.218 2026/7/23
`/code-review`をバックグラウンドサブエージェント実行に変更し、レビュー作業で会話が埋まらないようにした。Windowsで`C:\Users\unicorn`のような`\u`始まりのパスがCJK文字に化けてファイルにアクセスできなくなる不具合、左矢印キーで会話が取り消し不能に破棄される不具合も修正。
openai/codex
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